女性タクシードライバーの収入実態:男女での違いは?

女性タクシードライバーの収入ってどれくらい?このシンプルな疑問に、元タクシードライバーの私が経験から答えます。


始めに簡単に結論を言いますと、女性タクシードライバー収入の全国平均は、2016年年収2,781,400円、2019年年収3,065,000円、2022年年収3,202,100円です。
2016年と2019年と2022年の実際の女性タクシードライバーの全国平均年収を解説。
(2020年と2021年はコロナで異常値なので省きました。)

全員平等のタクシー業界、女性の収入はなぜ低い?

男女タクシードライバー平均年収の比較(2016年、2019年、2022年)

年度全平均年収(円)女性平均年収(円)
20163,320,1002,781,400
20193,603,8003,065,000
20223,613,3003,202,100


タクシードライバーの収入は、勤務する地域によって大きく変わることが一般的です。東京や大阪などの大都市部では、ドライバーはより高い収入を得る機会が多く、一方で地方の都市では収入が比較的低い場合が多いです。
このため、ここで提供するデータはおおまかに把握するものとご考え下さい。また地域ごとの具体的な収入の違いについては別記事にて書きたいと思います。

タクシー業界では、年齢や学歴、勤続年数、性別に関係なく、すべてのドライバーが歩合制のもとで平等に働いています。しかし、実際には女性ドライバーの年収が男性に比べて低い傾向にあるというデータがあります。


理由1,男性タクシードライバーに比べ夜勤比率が低い。

主な理由の一つは、女性ドライバーの多くが夜勤を避け、昼間のシフトを選ぶ傾向にあることです。夜間は深夜割増運賃や電車の営業終了などで、多くの収入を得るチャンスがありますが、安全上の懸念や家庭とのバランスを考えると、女性ドライバーにとっては昼間の勤務が適している場合が多いです。この勤務時間の選択が、結果として年収に差を生んでいます。


理由2、勤務時間の考えが男性ドライバーと違う。

タクシードライバーの平均勤務時間比較(2016年、2019年、2022年)

年度男性ドライバーの平均勤務時間(時間)女性ドライバーの平均勤務時間(時間)
2016193182
2019195179
2022186184

私の経験上見てきて感じた事ですが、女性ドライバーは、勤務時間が終了するとすぐに仕事を終えて帰宅する人が多いように思います。
逆に男性ドライバーは稼ごうと許される限りの時間まで働く人が多い傾向にあると感じます。

つまり女性ドライバーは定時で帰り、男性ドライバーは残業する。
また当たり前ではありますが、女性が最大時間まで働けばその分稼げますし働くのは自由です。


もし同じ時間帯で同じ労働時間ならどうだろう?

女性ドライバーだからと、不利になる点はほぼない、むしろ有利な点の方が多いと考えられます。

女性ドライバーの方が丁寧な運転だと思われている。

女性ドライバーの方が運転が丁寧であると思っているお客さんは多いです。一方で男性ドライバーは稼ぎに必死なあまり、運転が荒くなるドライバーもいるのは事実です。お客様は女性ドライバーからの安心感で、指名や利用距離を近くの最寄駅から自宅まで延長することも少なくありません。

男性ドライバーの清潔感不足と女性の優れた車内環境

男性タクシードライバーの中には清潔感に欠けるケースが一定数存在するのに対し、女性ドライバーにはそのような傾向が見られません。一般的に女性ドライバーの方が車内を清潔に保つことが多いとされています。

清潔な車内は、乗客に安心感と信頼を与え、指名や予定外の利用を促す要素となり得ます。
女性や家族連れ高齢者といった客層からの需要も男性タクシードライバー以上です。



女性タクシードライバーの収入のまとめ

  • 女性タクシードライバー収入の全国平均は、実際のところ大ざっぱな数値に過ぎず参考にならない。
  • 女性タクシードライバーの方が収入が低いのは、夜勤してる人の割合の低さと労働時間が男性より短いから。
  • 同じ条件なら女性タクシードライバーの方が稼げそう。